産業医として社員との面談を行っていると、周囲の人の言動に悩んでいるという相談を寄せられることがあります。相手は上司であったり、部下であったり、同僚であったりとさまざまです。特に、その言動や態度が通常のレベルを超えている場合には、みんな対処に苦労しているようです。
このようなときは、当人の「性格」ではなく「行動」に着目して考えることが役に立ちます。周囲の人がいくらがんばっても、他人の性格はすぐには変えられませんが、「行動のきっかけ」を減らしたり「行動の影響の大きさや範囲」を抑えたりすることは可能です。その結果、職場で起きる問題を小さくすることができます。
以下の記事では、職場内で見られる「困った行動」に着目し、その原因や対処法について解説しています。職場でのより良い人間関係づくりや、ストレスなく仕事に集中できる環境づくりに、少しでも役立てていただければ幸いです。
連載の目次
- 攻撃的な言動が見られる社員(前編)
- 攻撃的な言動が見られる社員(後編)
- 仕事のミスが多すぎる社員(前編)
- 仕事のミスが多すぎる社員(後編)
- 遅刻グセがなかなか直らない社員(前編)
- 遅刻グセがなかなか直らない社員(後編)
- マイペースで協調性がない社員(前編)
- マイペースで協調性がない社員(後編)
- 融通がきかず手順やルールに厳しい社員(前編)
- 融通がきかず手順やルールに厳しい社員(後編)
- 陰で不平不満を言い、上司の指示に素直に従わない社員(前編)
- 陰で不平不満を言い、上司の指示に素直に従わない社員(後編)
これらの記事は中災防が発行する雑誌『安全と健康』2021年1月号〜12月号に連載した記事を元に、一部加筆したものです。