Beyond Bullet Pointsメソッドの解説記事、第3回目です。前回まで「ストーリー、台本、絵コンテ」の作成について説明しました。今回はいよいよスライドの作成を行います。
● レイアウトはシンプルに、写真を多めに
スライドはシンプルな背景が一番です。単色か、薄いグラデーションにしましょう。装飾や色を使いすぎないよう注意し、ロゴマークなどを全てのページに入れるのも避けたほうがよいでしょう。
スライドの基本レイアウトは「タイトル」と「画像」です。タイトルには台本の見出しを使います。話す内容が要約されているので、聞き手の理解を助けるだけでなく、発表者が話題を見失わないようヒントを与えてくれます。画像は思い切って大きく使いましょう。画面いっぱいに広げても印象的です。
画像を探すにはオンラインの画像サービスが便利です。Microsoft Officeのユーザーであればオンラインクリップアートが利用できます。いろいろなキーワードで画像を検索してみましょう。
目次スライドを挿入したり、見出しスライドのレイアウトを統一しておくと、プレゼンテーションの進行状況がわかりやすくなります。
● アニメーション効果は最小に
スライド切り替え時のアニメーション効果は、なるべく使わないようにしましょう。複雑な図などは、説明にあわせて少しずつ表示するとわかりやすくなりますが、凝ったアニメーション効果は使わず、単純に「パッ、パッ」と表示させたほうが効果的です。
● 発表の時の工夫・配布資料
発表するときにはスライドを操作するリモコンを用意しましょう(ワイヤレスマウスでも代用できます)。演台の後ろでPCに張り付くのはやめ、聞き手の前に姿を現し、聞き手の方を見ながら話をしましょう。
発表者の顔がはっきりと見えるように、部屋を暗くしすぎないようにしましょう。BBPメソッドで準備したスライドは、明るい室内でもよく見えます。
基本的に、BBPメソッドでは配布資料を使いません。どうしても配布資料が必要なときは、PowerPointで「ノート」を選んで印刷するか、内容をまとめた資料を別に用意し、発表が終わった後で配ります。時には、スライドに載せられない細かいデータなど配布することもあります。
● どう?できそう?
Beyond Bullet Pointsメソッドは、小手先のテクニックではありません。自分が伝えたいことを、聞き手にしっかりと伝えるための「準備のやり方」なのです。詳しく知りたい方はCliff Atkinsonの著書「beyond bullet points」をぜひお読みください。