産業医として、社員との面談結果を上司や人事担当者に伝える場面は頻繁にあります。この時、社員のプライバシーを適切に守りながら、必要な情報を確実に伝達する技術が求められます。今回の記事では、そのような情報伝達のポイントについて詳しく説明します。
本人の同意の重要性
面談の結果を上司に伝える前には、必ず本人の同意を得る必要があります。同意を得る時には、どの情報を、誰に、どのように伝えるかを具体的に説明した上で、本人の意向も確認した上で、説明の内容を調整します。
情報の適切な加工と整理
健康情報を上司に伝える際は、さまざまな情報をすべて伝えるのではなく、健康管理の対応に直接関連するものに限定することが重要です。不必要な詳細は省略し、専門用語を避けて、誤解を招かないようにシンプルかつ明確に表現する必要があります。また、職場での具体的な対応策を具体的に提案することも重要です。
情報整理のフレームワーク
動画の中では、さらに、私がいつも使っている情報整理のフレームワーク(ひながた)について紹介しています。社員の健康情報を「状況 → 産業医の意見 → 今後の見通し(配慮が必要な期間)」の順で整理していくものです。
上司からの質問への対応
上司からの質問に対しては、その意図や背景を理解することがカギとなります。特に、社員の同意をまだ得られていない内容について質問された場合は、質問の背景にある事情や心配事を確認することで、適切な回答や今後のアクションにつなげることができます。
まとめ
産業医から上司や人事担当者への情報伝達は、社員の健康管理における、とても重要なプロセスです。今回のブログを参考に、情報を効果的に整理し、上司とのコミュニケーションを円滑に進めてください。更に詳しいアプローチや例は、関連する動画でご確認いただけます。