産業医が知っておくべき:上司からの依頼に基づく部下との面談の進め方

      産業医が知っておくべき:上司からの依頼に基づく部下との面談の進め方 はコメントを受け付けていません

産業医として職場の健康管理に携わる中で、上司から「部下と面談をしてほしい」と依頼されることがあります。この際、特に「上司から相談があったことを部下には内緒にしてほしい」といった要望がある場合、どのように対応すれば良いのでしょうか。この記事では、企業が安全配慮義務を適切に果たせるようにする、対応方法を解説します。

内緒にすることのリスク

「上司が産業医に相談したこと」を内緒にして部下との産業医面談を行おうとすると、さまざまな問題が生じることに気づきます。例えば、仕事中の様子や遅刻の原因を尋ねようとしても、上司からの相談だということを伏せていると、質問がしづらくなります。部下から「なぜ産業医が知っているのか?」と不信感を抱かれることもあります。また、面談の結果を上司に報告する際には本人の同意が必要ですが、同意を得るのが難しくなります。

適切な対応の重要性

上司からの相談を受けて部下と産業医面談を行う際には、上司から部下に「産業医との面談を受けるように」と指示してもらうことが適切です。上司からの依頼だということが明確になっていると、実際の面談でもスムーズに話が進みます。

例えば、面談の初めに「上司から相談があったのですが、体調はどうですか?」と、何も隠さずに質問することができます。また、面談の最後には「今日お話しした内容を上司に伝えても良いですか?」と確認できるので、上司への報告も円滑に行えます。

まとめ

上司から産業医に相談があった時は、まず、上司から部下に産業医に相談するよう指示をしてもらい、その後、産業医面談を行って、面談結果を産業医から上司に報告する、という手順で対応を進めます。このような流れが明確になっていると、面談も進めやすく、また、安全配慮義務を果たすために必要な情報を職場に共有することができます。詳しい解説は上記の動画をご覧ください。