質問:産業医面談に看護職や衛生管理者は同席したほうがよいか
社員の産業医面談に、看護職や衛生管理者は同席した方がよいのでしょうか。同席したほうがよい場合、同席しないほうがよい場合、また、それぞれの注意点などを教えてください。
回答:事業所の業務の状況によって、同席しても同席しなくてもよい。ただ、どちらの場合も情報共有の機会は必要。
産業医面談に衛生管理者や看護職が同席する際のメリットとデメリットを説明します。どちらの方法にするかは事業所の産業保健業務の状況によって異なります。
産業医面談に同席する場合のメリットは、面談の内容や本人の状況を具体的に観察できること、さらに、産業医との情報共有が効率的に行えることです。
しかし、ただ面談に同席しているだけでは、必要な情報共有を行ったことにはなりません。「産業医が本人の情報をどのように判断したか」、「今後の就労や復職についてどのような計画を立てているか」など、産業医の見立て(アセスメント)と今後の対応方針」については、面談に同席している、同席していないにかかわらず、別途、情報共有の機会を持つことが大切です。産業医がそうした情報を面談記録に適切に記載しておくことも必須です。
産業医面談に同席することのデメリットは、面談に同席している間、それ以外の仕事ができなくなることです。当然のことですが、面談に同席しているときには、電話に出たり、PCで他の作業をしたりしないようにしましょう。健康管理室の来室車対応や電話対応などで面談が妨げられる場合は、面談を行う場所を工夫しましょう。
さらに、面談に同席する場合には、産業医と労働者のやりとりを邪魔しないよう、両者と視線のあわない場所に座っておきます。うなずきなどのリアクションも控えめにし、面談の最中には口を挟まないようにしましょう。何か発言することがある場合は、産業医の了解を取った上で発言するようにしましょう。産業医に申し送っておく情報がある場合には、面談の開始前に伝えておくか、本人の了解をとった上で面談開始直後に伝えておくようにするとよいでしょう。