【人事・産業保健スタッフ向け】復職判断の迷いをなくす!「生活記録表」の基本と使い方(テンプレートつき)

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メンタルヘルス不調で休職している従業員の方から、「そろそろ復帰したい」「主治医からも許可が出た」と連絡が来たとき、皆さんはどう感じますか?

「本当に大丈夫かな?」「戻ってもすぐに再発してしまうのでは……」 そんな不安を感じることも多いのではないでしょうか。

今回は、そんな復職判断の迷いを解消し、従業員にとっても無理のない復帰をサポートするための強力なツール、「生活記録表」の使い方をご紹介します。


1. 生活記録表ってなに?

生活記録表とは、休職中の従業員に日々の「睡眠」と「外出などの活動」を記録してもらい、生活リズムの回復度合いを見える化するツールです。

主治医の診断書は、本人の「早く戻りたい」という希望が含まれて少し早めに出されることがあります。そのため、診断書だけで判断せず、この記録表を使って客観的な行動や生活リズムの様子を確認することが、再休職(再発)を防ぐための重要なポイントになります。

2. いつから使い始めるの?

焦りは禁物です! まだ体調が悪い時期に記録を求めると、本人の負担になってしまいます。

  • 開始の目安: 主治医から「そろそろ復職に向けて外出の練習を始めましょう」と言われた頃や、週に何度か外出ができるようになった頃がベストです。
  • ポイント: スタートする際は、本人から主治医に「復職にむけて生活記録表をつけてもよい頃か」と確認してもらうと安心です。

3. 何をチェックすればいいの?(復職OKの基準)

記録表を見る際、どこを見れば「復職OK」と判断できるのでしょうか? このブログで紹介しているメソッドでは、以下の3つの基準をすべて満たしているかを確認します。

  1. 起床時間: 平日は、会社の出勤に間に合う時間に起きている。
  2. 活動内容: 平日(月〜金)は、朝9時から15時頃まで、図書館などで外出して過ごしている(出社と同じような活動ができている)。
  3. 継続期間: 上記の生活が、2週間以上安定して続いている。

この「2週間」という期間が、体力が戻っているかを見極める重要なサインです。

4. もし「記録」と「実態」が違ったら?

「早く戻りたくて、ちょっと良いように書いてしまうかも……」という心配もありますよね。 これを防ぐには、記録表を最後に一度だけ見るのではなく、毎月の面談などで定期的に一緒に確認することが大切です。

「この日は図書館に行ったんですね。疲れは残らなかった?」など、具体的な過ごし方を聞くことで、生活リズムが本当に整ってきているか、無理をしていないかを確認できます。

まとめ:焦らず「階段」を登るように

復職はゴールではなく、再スタートです。 生活記録表を使って「生活リズム」という客観的な指標を共有することで、本人・会社・主治医の三者が納得感を持って復職を進めることができます。

便利なテンプレート(PDF)も無料公開していいますので、ぜひ自社のフォーマットとして取り入れてみてくださいね。


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