職場復帰支援Q&A:生活記録表に「うそ」の(事実と異なる)記録をする事例

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質問:生活記録表に「うそ」の(事実と異なる)記録をする事例

早く復職したいために、生活記録表に「実際よりも良い」記録をしてくる社員はいるのでしょうか。そのような場合にどう対応すればよいでしょうか。また、そうした状況を作らないためには、どうすればよいでしょうか。

回答:生活記録表を適切に用いるには「使い始める時期」と「毎月の確認」がポイント

生活記録表を適切に用いるポイントは、生活記録表を使い始める時期と、毎月の生活記録表の確認のしかたです。

まず、生活記録表を使い始めるのは「主治医に言われて復職の練習をしはじめたころ」が適しています。復職間際になって生活記録表の記録を指示すると「復職の条件をクリアしなければ」と考えてしまい、実際よりもよい内容を記載してしまうこともあります。生活記録表の記載が真実かどうか、1回の面談だけで見抜くことは容易ではありません。

そのため、毎月の産業医面談などで、生活記録表の記録内容を確認し、少しずつ生活リズムが回復していく様子を一緒に確認するようにします。面談の際には、生活記録表を見るだけでなく、1日の過ごし方や記載の内容について具体的にたずねることが重要です。こうした運用をしていれば事実と異なる記載をするケースは少なくなります。

実際よりも良い記録を書いてしまう社員がいたら、「実際には十分に回復していないのに、無理をして復職してしまうと、復職後にかえって体調を崩しやすくなるよ」と説明します。そして「そうなったら、あなたもつらいし、周りのみんなにも迷惑をかけるよ」とか、「再休職すると、また長い間休まなければいけなくなるよ」などと説明し、しっかりと生活リズムが回復した後に復職することが再発を防ぐために重要であることを理解してもらいます。

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