質問:休業から9ヶ月たつのに、まだメールでしか連絡できないケース
主治医から「会社との接触は必要最小限に」とコメントがあったため、月に1度、メールでやりとりをするにとどめている社員がいます。メールでは体調や通院状況などについて確認していました。その後、少しずつ外出(散歩など)ができるようになったので、「電話でお話しませんか」と電話面談を促しています。しかし、本人は「電話はまだちょっと…」と消極的です。すでに休業から9ヶ月がたっています。今後、どのように進めていけばよいでしょうか。
回答:復職に関する不安などに耳を傾けつつ、復職への段取りや休職期限についても説明していく
復職への不安に耳を傾けつつ、心配なことがあれば相談に乗るという姿勢で連絡していくようにします。本人が復職について不安や心配を感じている場合や抵抗感がある場合などには、会社と連絡をとることに後ろ向きになる事例があります。復職についての心配なことがあれば、なんでも相談にのるという姿勢を示しながら、定期的に電話やメールで連絡をとり続けるようにしましょう。
復職に必要なプロセスや、残りの休職期間について十分に理解していないことも考えられます。社内の復職支援の一般的なプロセスについて、本人にメールや書面などで説明しましょう。さらに、休職満了の期限が近づいている場合には「復職するためには、X月頃には電話や対面で面談を行う必要がある」などと具体的なプロセスを伝えましょう。
病状の回復が不十分な場合や、治療がうまくいっていない場合には、主治医の協力を得ることも有効です。主治医にも、本人と連絡が取りにくい状況であることや、社内の復職のプロセス、休職満了までのスケジュールなどについて書面、もしくは対面で説明を行い、対応について協力を得ましょう。
しかし、結局は、連絡が取れるかどうかは本人次第です。本人と連絡がとりづらい事例に遭遇したときには、上司や人事担当者には、連絡がとりづらい状況が続く可能性があること、結果的に休業が長期化する可能性があること、休職満了間際になって急にバタバタと動き始める可能性があることなどを説明しておきましょう。社内の関係者の足並みを揃えておくと、余計な混乱を避けることができます。