質問:リハビリ出勤(試し出勤)の中断の判断について
現在、職場復帰のための通勤訓練などを行っている。1ヶ月の予定で、最初は1日おきの通勤訓練からはじまり、毎日の通勤訓練を行い、その後、順調であれば試し勤務に移行し、午前中2時間の軽作業を行う計画である。ただし、開始3日目で本人から「計画通りに進めるのは無理かもしれない」と発言があった。この時点でリハビリ出勤を中止するべきか、どのように判断すればよいか。
回答:症状や生活リズムの悪化が見られたら中止を、不安に耳を傾けて対応を
実際に睡眠リズムや生活リズムが崩れており症状が再燃している場合には、通勤練習の中断を検討します。そのためには、本人の体調や生活リズムを確認し、「1日おきの通勤訓練」や「毎日の通勤訓練」がどのように難しいのかを把握します。実際に睡眠リズムが崩れていたり、出社練習をした後で疲れて日中の活動性が下がっていたりする状況であれば、通勤練習を中止するべきでしょう。無理をすることで体調が悪化して症状が再燃してくる可能性もあるため、主治医とも確認しながら本人のペースで通勤練習を行う方法に切り替えます。
体調や生活リズムに問題がなく、復職への不安や心配を感じている状況であれば、不安を解消できるような工夫を考えます。復職への不安や心配ごとが大きく、そのために復職への自信が揺らいでいる状況も考えられます。何が不安なのか、どのようなことを心配しているのかを丁寧に聞き取り、その上で、不安を解消できるような工夫について、本人と考えるようにします。体調に変化がなければ通勤練習を続けていてもよいですが、本人の気持ちの整理に時間を要するようであれば、いったん通勤訓練を中断してもよいでしょう。