職場復帰支援Q&A:復職後、業務が増えることへの不安感が強い社員

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質問:復職後、業務が増えることへの不安感が強い社員

復職して6ヶ月がたつ社員がいます。勤怠や体調面には特に問題はなさそうです。現在は、残業禁止の制限がかかっており、業務量も以前より軽減しています。今後、徐々に業務量を増やしていく調整を行っていく予定ですが、本人が、業務量が増えることへの不安を強く訴えているため、通常の業務量をアサインできない状況が続いています。このような場合によい対応はないでしょうか。

回答:本人の不安な気持ちに耳を傾けながらもスモールステップで業務を増やす。ただし個人差も大きい。

復職後、業務を徐々に増やしていくことに慎重な人や、不安を覚える人には、業務に対する苦手意識や不安要素があると思われます。まずは、何を不安に感じているのか、どこに苦手な部分があるのか、職場の様子や業務の様子について、本人から十分にヒアリングを行います。その際には、安易に励ましたりしないよう「復職後、そのような不安を感じる人もいる」、「どのように対応するか一緒に考えましょう」、「そのためには、もう少し具体的な状況について話を聞かせてほしい」と、傾聴の態度を心がけます。

次に、本人の不安や苦手を踏まえた上で、どのようなステップを経て業務を増やしていくか、職場の上司とも相談しましょう。その際には「本人はこのような不安を抱えているので、○○の業務はできない」というような情報提供ではなく、「本人はこのような不安を抱えているので、○○のようなサポートがあるとよい」、「○○のような業務であれば実施できる」というような伝え方をして、職場の中で対応可能な範囲を探りましょう。

ただし、病状の回復に要する時間には個人差があります。また、本人の能力特性のばらつきなどもあります。「通常の業務量」をいつごろから担当できるか、そもそも、通常の業務量を(健康であったとしても)こなすことができるかを把握するためには、十分な経過観察が必要です。病気になる前の健康な時の本人の仕事ぶりや業務パフォーマンスを職場からヒアリングすると、今後の見通しをつけやすくなります。

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