「こんな上司 vs こんな部下」 困ったときの対処法

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前回の『こんな上司が部下を追いつめる!?』という記事を配信したところ、社内から多くの反響がありました。そこで今回は、「困った上司」や「困った部下」にどのように対応すればよいのか解説します。

《こんな上司》に困っている部下の方へ

自分の体調について考えてみよう

最近「いつもと違うな」と感じるようになったら、身体症状や、メンタル面、持病の悪化など、自己チェックをしてみましょう。小さな異常に気が付いてメンテナンスをしておけば、大きなトラブルを避けられます。

「病院に行くほどでもないけど、どうしよう」と迷った時も、早めに健康推進室にご相談ください。健康推進室に相談した内容が、本人の承諾なく会社に伝わることはありません。

コミュニケーションで切り抜けろ

会社組織の中では、相性の悪い相手とも仕事をすることが求められます。しかし、批判や反発はトラブルの元になるばかりで、解決には結びつきません。

人間関係がこじれたときは、相手にあわせたコミュニケーション方法を選んで切り抜けましょう。困った上司の周囲には「うまく対応している人」がいるものです。その人のやり方を観察してみましょう。

体調の悪そうな部下がいて、困っている上司の方へ

上司の「どうしていいかわからない」には2種類ある

「体調の悪そうな部下がいるがどうしていいかわからない」という上司には、次の2つのタイプがあるようです。

【部下の体調よりも、自分の業績や評価を気にするタイプ】
具合の悪そうな部下をみかけても「何か言ってくるまで様子を見よう」と問題を放置してしまいます。状況はだんだんと悪化していきますが、それについての反省は無く、「仕事ができないアイツが悪い」と部下を責めることもあります。

【部下の体調は心配だが、うまく相談に乗る自信がないタイプ】
何とかしようと思いながらも、プライバシーの問題だとかセクハラだとか拒絶されることを恐れて、なかなか声をかけられません。「部下を別件で呼び出して、さりげなく産業医面談をして、結果をこっそり教えてほしい」とムチャを言ってくることもあります。

部下の健康というリソース管理も上司の仕事

最近では、限られたリソースをやりくりして業務を遂行しなければならない場面が増えています。そのため、起こり得る事態を的確に把握し、適切に対処する「リスク管理能力」が求められています。

言うまでもなく、部下の健康は業務を遂行するための貴重な資源です。部下の健康管理とは、すなわち積極的な業務リスク管理であり、上司に求められる「マネジメント能力」の本質なのです。

部下の体調不良に気づいた時の当社のルール

当社では、「いつもと違う」部下に気づいた時、上司は上のように対応するというルールがあります。

いつもと違う状態のことを「事例性」といい、その背景にある病気のことを「疾病性」(しっぺいせい)といいます。事例性に気づいて対処するのは上司の役割ですが、疾病性の評価は専門家である産業医にまかせましょう。

事例性に早めに気づくには、部下の「いつもの様子」を把握しておく必要があります。また、スムーズな声かけを行うためには、日頃のコミュニケーションが大切です。

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この記事は、私が専属産業医をしている企業内で配信しているメールマガジンの内容を、ウェブ用に書き直したものです。