質問:復職後すぐに体調を崩して再休職した社員
復職前の生活記録表の記録は完璧で、さらに、リワークプログラムを卒業したといって復職したものの、復職後数日で体調を崩して再休職した社員がいます。あとで話を聞いてみると、リワークの出席状況も今ひとつだったそうですが、なんとかギリギリで卒業ラインを超えたそうです。無理をして復職することがゴールになっており、そこで体力が尽きてしまったように見えます。こうした状況を予防するにはどうすればよいでしょうか。
回答:同じ失敗を2度繰り返さないようにすること+他の事例にも活かす
まず、同じ失敗を2度繰り返さないように本人によく理解してもらうことが大切です。早く復職したいと復職を焦るあまり無理をしてしまい、ギリギリの体力で復職可の判定をクリアしたとしても、その後、毎日出社を続けているうちに結局、疲れがたまって症状が再燃してしまいます。しかし、無理をして復職しても、その後、再休職してしまえば、本人の健康面にも悪影響がありますし、職場にも大きな損失となります。また、本人のキャリアや信用を損ねてしまうこともあります。果たして、これが本当に本人の望んでいる結果なのかどうか、産業医面談などの中で、本人にとってのメリット・デメリット、職場にとってのメリット・デメリットをきちんと整理して考えてもらいましょう。
また、無理をして復職しようとするとこのような事態になってしまうことを、一般論として、他の人にも説明しておきます。無理をして復職することがゴールではなく、復職した後も安定して出社し、業務量を徐々に増やしていき、またきちんと働けるようになることがゴールであることを理解してもらいます。