新型インフルエンザが発生してから数ヶ月が過ぎました。世間の混乱は落ち着いてきたようにも見えますが、決してパンデミックが終わったわけではありません。日本国内でも毎日のように新たな感染者が発生しており、人類の大半が新型ウィルスの免疫を獲得するまで、この世界的大流行は続くのです。
さらに今後、ウィルスが変異して症状が重くなることも懸念されています。世界各国では「重症度(死亡率)に応じた3段構えの対策」を講じて今後の流行に備えようとしています。
このような情勢の中で、自分自身や大切な家族を新型インフルエンザ感染から守るために、私たちはどのような備えをしておけばよいのでしょうか。
○手洗いは最大の予防策
「手洗い」は、新型インフルエンザをはじめ、さまざまな感染症を予防するもっとも基本的で有効な対策です。食事の前や帰宅時には、必ずせっけんを使って十分に手を洗いましょう。外出中などは、アルコールを含んだ携帯用の手指消毒液などの利用が便利です。
○セキエチケットの徹底を
インフルエンザのウィルスはセキのしぶきに乗って広がります。セキが出ているときはマスクを着用するようにしましょう。セキをするときは、必ずティッシュやひじの内側で口元を押さえます。手で口元を押さえてセキをしたときは、すみやかに手を洗うようにしましょう。
○マスクの効果は限定的
自分に症状があるときや、症状のある家族を看病するとき、病院を受診するときには、市販のサージカルマスク(使い捨て)を使うようにしましょう。ただし、マスクの着用によってインフルエンザ感染を完全に予防できるわけではありません。症状のない人が、通常の外出時にマスクをつけることはあまり効果がないとされています。手洗いなど他の対策を徹底しましょう。
○食料品を少し多めに買い置きする
自分がインフルエンザにかかった場合や、重症度の高いウィルスが流行した場合にそなえ、食料品を少し多めに買い置きしておくと安心です。お米・野菜・乾麺・缶詰・飲料などのストックを少し増やしておきます。農水省のサイトの「緊急時に備えた家庭用食料品備蓄ガイド」が分かりやすくておすすめです。
厚生労働省からの情報提供(YouTube動画):
新型インフルエンザから身を守る感染予防策(12分、2009年3月29日)
新型インフルエンザの治療などについて(7分、2009年7月13日)