ホームシアター計画 準備編、第3回はDVDやビデオなどの映像を表示する装置について調べてみます。ワイドテレビ、ハイビジョンテレビ、プラズマ液晶テレビ、液晶プロジェクタなどさまざまな種類があります。
表示性能を考える
下の表にあるように、テレビの表示性能は「ふつう」と「すごい」に分類されます。なるべくなら「すごいテレビ」を設置したいものですが、ふつうのテレビ → ワイドテレビ → プログレッシブに対応したワイドテレビ → ハイビジョン → 大画面 とグレードアップするにつれ、値段も「ものすごい」ことになってしまいます。自分がどのようにテレビを利用するのか、また、設置する部屋の状況や予算などを考えて選ばなければいけません。
ふつうのテレビ | すごいテレビ | |
走査線数 | 525本 (480本) | 1125本 (1080本) |
走査方式 | インターレース方式 | プログレッシブ方式 クリアでちらつかない |
映像端子 | コンポジット端子、S端子 (D1端子) |
コンポーネント端子 D端子 (D2以上) |
縦横比 | 4:3 | 16:9 |
大きさ | 15~25インチ | 40~100インチ |
映写装置 | ブラウン管 | 液晶、プラズマ、プロジェクタ |
液晶プロジェクタと投影サイズ
さて、「大きいことはいいことだ」という男らしい信念のもと、てっとりばやく大画面を手にするには、やはり液晶プロジェクタしかないようです。最近では、狭い部屋でも80~100インチの大画面の投影が可能で、比較的安価な製品 (13万円~17万円) も登場しています。
しかし、同じ100インチスクリーンといっても、4:3のスタンダード型の機種と、16:9のワイド型の機種では映像の大きさが異なります。また、プロジェクタに使われている素子も、スタンダード型では800×600ピクセル、ワイド型では853×480ピクセルと差があります。DVDの映像を、より大きく鮮明に映すことができるのはどちらのタイプなのか計算してみました。
この図からわかるように、スタンダードサイズの映像には4:3のプロジェクタが適しており、ビスタサイズやシネマスコープサイズの映像であれば16:9の液晶モニタのほうが実際に大きく映せることがわかります。DVDの有効走査線数は480本なので、シネマスコープサイズの映像を投影するには解像度が不足しています。
また、このクラスの製品では100インチのスクリーンに投影するとドットの隙間が目立つため、実際には70~80インチのスクリーンを用いるのが現実的なようです。