東京に引っ越してもうすぐ2年になりますが、まだ訪れたことがない場所もたくさんあります。この前の休日、カメラを片手に上野動物園デビューを果たしてきました。うららかな春の陽気、しかも開園記念日で入園無料とあって、園内は家族連れで大にぎわいでした。
今日の撮影は換算80-300mmの望遠ズームレンズ (Zuiko Digital 40-150mm F3.5-4.5) 1本で行いました。動物のかわいい仕草やダイナミックな動きに、夢中になって連射モードで撮影しているうちに、たちまちメモリーカード2枚(512MB + 256MB)が一杯になってしまいました。
楽しい撮影に大満足して家に帰ったのですが、写真をPCに転送して見てびっくりしました。ピントが微妙に合っていないような、解像感の低い写真ばかりだったのです。どうしてなのかとあれこれ考えた結果、どうやら絞りとシャッタースピードに原因があるらしいことを突き止めました。
今回も「背景がきれいにボケた方がいいだろう」と、ほとんどの写真を開放絞りで撮影しました。しかし、このレンズ、1段か2段ほど絞った方がシャープに写るようです(気のせいかも知れませんが)。また、少し絞ることでピントの合う範囲(被写界深度)が広くなります。動物の顔は立体的なので、被写界深度が深い方が表情がよくわかります。
望遠レンズを使うときには手ぶれにも厳重な注意が必要です。一般に、手ぶれを防ぐためには、レンズの焦点距離分の1秒のシャッター速度が必要だと言われます。つまり300mmの望遠レンズで撮影するときには、シャッター速度を1/300以下にしないといけません。手ぶれで失敗した写真のシャッター速度は、いずれも1/100~1/250秒以上でした。しっかりと構えていたつもりなのですが、微妙に手ぶれしている写真もありました。
写りをシャープにするために絞りこみ、なおかつ手ぶれを防ぐためにシャッター速度を短くすると、光量が不足するので、ISO感度を上げる必要があります。感度を上げるとノイズが増えてしまいますが、E-330は高感度撮影時のノイズが少ないので、ISO400程度までは常用できそうです。
今回、もっとも激しく失敗していたのがトラの写真です。昼寝をしていたトラが急に立ち上がり、目の前をウロウロしはじめたので、チャンスとばかり連写していたのですが、日陰になっていたせいでシャッター速度は30~40分の1秒程度。至近距離でカメラ目線をもらい、舌なめずりまでしてもらったというのに、ほとんどの写真がぶれていました。がっかりです。
失敗ついでに打ち明けると、今回は露出補正もすっかり忘れていました。カバやゴリラなど黒っぽい動物を撮るときはマイナス側に、シロクマなど白っぽい動物を撮るときはプラス側に補正をしないと、灰色っぽいくすんだ写真になってしまいます。基本中の基本ですね。
何より今回の最大のミスは、撮影画像をプレビューして確認しなかったことです。人が多かったとか、動物の連写が楽しかったとか、言い訳はいくらでもできますが、現場でピントや露出のチェックをしていれば、こんな単純ミスは防げたのに思うと悔やみきれません。人が多すぎてパンダに会えなかったということも含めて、いつかリベンジしようと思います。