メンタル不調の早期対応、上司の3つの心得

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山田さんは入社4年目の若手社員。後輩の面倒見も良く、仕事もバリバリこなす期待の星です。ところが最近、以前のような活気がなく、仕事中もぼんやりしています。伝票の宛先を間違えるといった単純なミスも増え、いつもの山田さんらしくありません。上司の川原課長は、そんな山田さんの様子が気になるのですが……。

職場のメンタルヘルス不調を早期に発見するためには、管理監督者が「いつもと違う部下の変化に気づき」、「声をかけて話を聴き」、「健康管理スタッフにつなぐ」ことが重要です。

①「いつもと違う」変化に気づく

職場のメンタルヘルス不調は、勤怠の変化、パフォーマンスの変化、行動や様子の変化として現れます。特に遅刻や欠勤、急な休みなど、勤怠の変化には要注意です。

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メンタルヘルス不調の多くでは集中力や判断力が低下し、業務パフォーマンスが低下します。仕事の能率が悪くなる、ミスが増える、報告や相談が少なくなる、残業や休日出勤が不釣り合いに増える、といった変化が見られます。

また、業務中にぼんやりしていたり、表情や行動に元気がなくなったりするなど、行動や様子に変化が見られることがあります。感情の起伏が激しくなり、ふだんでは考えられないような暴言を吐く、同僚や顧客とトラブルを起こすといったこともあります。

②「どうしたの?」と声をかけて話を聴く

こうした「いつもと違う」変化の背景には、メンタルヘルス不調が隠れていることがあります。部下の変化に気づいたら、「今月になって3回も遅刻してるけど、どうしたの? 夜はちゃんと眠れてるの?」などと、具体的に声をかけ、落ち着ける場所で部下の話を聴きましょう。

「いえ、大丈夫です」と部下が話をしてくれない場合は、あまり踏み込まずにもう1〜2週間様子をみて、その後も様子の変化が続いていたら、再び声をかけます。部下の話を聴くときには、一方的に批判したり決めつけたりするのではなく「共感的な態度」を心がけましょう。

③健康管理スタッフにつなぐ

話を聴いて、背景に病気がありそうだと感じた場合や、病気があるかどうか自分には判断できないと感じた場合には、すぐに健康管理スタッフや人事担当者に連絡し、産業医面談を行って下さい。部下が面談に応じない場合は、上司自身が産業医に相談します。