タブレットPC acer のTravelMate C110のレビュー。今回から少しずつタブレットPCの使い心地について書いてみたいと思います。今回はペン操作や書き心地などについて。
■縦横自在なタブレット液晶パネル
通常は1024×768ピクセルの見慣れた横画面でいろいろなアプリケーションを使用できますが、液晶パネルをくるっとまわしてパタンと倒せば、自動的に縦画面に切り替わります。画面のプロパティや、本体のボタン操作でも画面の向きを変更できます。視野角の広い液晶パネルが使われており、画面を回転させても見やすさは変わりません。
本体のボタンを使っても画面を回転できる
■ペンの操作
液晶パネルに収納できる小型のペンと、ふつうの大きさのペンの2本があります。画面をペン先でつつくタップ操作が左クリックに、2回つつくダブルタップはダブルクリックになります。右クリックをするには、ペン横のサイドスイッチを押しながら画面をタップするか、画面をペン先でしばらく押さえたままにするタップ・アンド・ホールドと呼ばれる動作をします。
サイドスイッチは1つ。ペン(大)には消しゴムスイッチがついている。
■ではさっそく書いてみる
PalmなどのPDAでのペン入力の経験はありますが、こんなに大きな画面に描くのは初めてです。Windows Journalを起動して思いつくまま書き込んでみると、意外とすらすらと書けます。液晶画面は頑丈にできていて、ちょっと手をのせた程度ではびくともしません。
ところが電源を切ると、画面が指紋でベタベタになっていることに気がつきました。そういえば付属品にクロスがあったので、ふきふきしておきます。画面のキズが心配なので液晶保護フィルターを貼ることにしました。これで汚れやキズを気にすることなく大胆に手を乗せたり、遠慮なく強い筆圧で書けるようになりました。反射低減の表面処理のため、表面に適度な摩擦が生じて書き味もよくなっています。貼りつけの時に少し気泡が残りましたが、電源を入れると見えなくなりました。
手をしっかり画面につけて書くと書きやすい
液晶保護フィルターはあったほうがよい
■ペンタブレットと比べてどうか
タブレットPCの多くは、WACOMのペンタブレット技術を採用しており、ペンの作りや書き味などもよく似ています。通常のペンタブレットでは、ディスプレイ画面を見ながら手元のペンを操作するため、思うように操作できるまで練習が必要でしたが、タブレットPCではペン先と画面とが非常に近いので、初めてタブレットを触る人でも簡単に使うことができます。
ただ、液晶面からわずかに距離があり、ペン先とカーソルの位置には微妙なズレが生じます。丁寧に描画するときはペンの先ではなくてカーソルの先端を見るようにしなくてはいけません。また、本体の厚みやつるつるした表面の感触など、「紙に書いたときとまったく同じ」とは言えません。
タブレットPCは画面とペン先が近いので初めての人でも使いやすい。
タブレットとタブレットPCでペンの流用はできなかった。