引っ越しの準備をしつつ、いろんなものを処分して身の回りの “最適化” をはかろうという作戦を遂行しています。その一環として、日本HPのプリンタ複合機 HP PSC 2450 Photosmart (以下 PSC2450) を購入してみました。
詳しい仕様についてはメーカーのサイトやレビュー記事を見てもらうとして、ここでは僕がググッと惹かれたいくつかの機能に焦点を絞って紹介していきたいと思います。
■ ぺーバーレスFAX派の僕がPSC2450を買った理由
僕は環境にやさしいペーパーレス派なので、紙資源を消費まくるFAXは基本的に使いません。どうしても必要なときには、PCを使って電子的に送信し、受信するときもD-FAXというサービスを利用しています。D-FAXというのは専用のFAX番号に送られたFAXを電子メールで送ってくれるという画期的な無料サービスで、完全にペーパーレスなFAX環境が実現できます。
しかし、引っ越しや就職の手続きのため、FAXで書類をやりとりをすることが増え、次第にFAX専用機が欲しくなってきました。っていうか、受信したFAXをプリンタで印刷して文字を記入してまたスキャナで取り込んでFAXで返信するのって面倒くさすぎ!! でも、最近のFAXはやたらとゴテゴテしていて好きじゃないし、値段も高くてびっくり。これならFAXの送受信ができるプリンタ複合機を買ったほうが安いじゃん!! っていうのがPSC2450を購入した直接の理由だったりします。
そんなわけで、PSC2450の他の機能を紹介する前に、FAXとしての使い心地を詳しくレビューしていきます。
■ FAXの送受信はとても簡単!
FAX機能を使うための準備は簡単で、本体に電話線をつなぐだけです。ふつうのFAX専用機と同じように、原稿をセットして電話番号をプッシュするだけで送信できます。もちろん受信も可能です。受信したFAXは本体メモリに60枚まで記録されるので、インク切れや紙切れが起きたときでも安心です。
■ 留守番電話と併用する時は設定が必要
PSC2450には他の電話機をつないで使うこともできますが、一般のFAXつき電話のように着信の種類を自動的に判別し、音声通話の場合のみ呼出音を鳴らすような機能はありません。FAXが送られてきたときに受話器をとった場合、PSC2450本体のスタートボタンを押すか、電話機で [1]-[2]-[3] とプッシュすればFAX受信が開始されます。
留守番電話を使うときには、留守番電話が先に電話に出るよう設定しないといけません。もしPSC2450が先に応答してしまうと相手にはFAX信号音しか聞こえず、用件を録音することができないからです。例えば、呼び出し音が4回鳴ったときに留守番電話が応答し (方法はそれぞれの留守番電話の説明書を参照のこと)、6回鳴ったときにPSC2450が応答するよう設定しておくと、普通の音声通話も、FAX送受信も、留守番電話も全て使うことができます。
■ 両面印刷ができないなど、いくつか非常に残念な点も
PSC2450のFAX機能は、一般のFAX専用機にもひけをとりませんが、両面印刷・内蔵メモリや送受信記録の管理・ネットワークからのFAX送信などの「PCと接続できる複合機」としての特殊な機能はほとんどありません。
★ FAXの自動両面受信はできない
日本HPのプリンタの最大の特長である「自動両面印刷機能」はPSC2450にも搭載されていますが、PCから印刷を行うときにしかこの機能を使うことができません。つまり、PSC2450本体でFAXを受信・印刷するときに両面印刷は使えないのです。「自動両面印刷普通紙FAX」が手に入ると思っていたので、この機能制限はとても残念です。
★ メモリに記録した受信FAXの取り扱いは面倒
メモリに記録されたFAXの再印刷を実行すると、メモリ内のすべてのFAXが印刷されてしまいます。目当てのFAXが出てくるまで、ひたすらキャンセルボタンを押し続けるしかありません。液晶画面があるのですから、メモリ内のFAXをプレビューできればいいのにと思います。添付ソフトを使うとFAX送受信の記録 (日時・宛先・枚数) をPCから読みとれますが、メモリ内のFAXの表示、転送、再印刷などはできません。また、本体の電源を切るとメモリ内のFAXは消えてしまいます。
★ FAX送信機能はネットワーク共有できない
PSC2450に接続したPCには「hp 2450 FAX」というプリンタがインストールされ、文書を印刷するのと同じようにFAXを送信をすることができます。PSC2450はネットワーク印刷に対応していませんが、Windows XPのプリンタ共有機能を用いると、印刷機能とFAX送信機能のみ複数のPCから利用することができます (スキャナ機能などは利用できません)。しかしFAXを送信しようとすると、PSC2450を接続しているPCに電話番号を入力する画面が必ず表示されるため、あまり実用的ではありません。
■ やっぱり基本はペーパーレスFAX
PSC2450は単体でFAXとして使えるので、ちょっとした書類の送受信には非常に便利ですが、やはりPCを中心としたペーパーレスFAXを使っていきたいものです。FAX送信はPCやPSC2450本体で行い、D-FAXで受信したFAXのうち、必要なものだけをPSC2450で印刷します。FAX程度なら普通紙に速度重視で印刷しても十分の画質です。最高速度で印刷すると驚くほど早く、ペッ、ペッと紙が吐き出されてくるような印象です。もちろん紙を節約するために「両面印刷」を利用し、地球資源への配慮も忘れません。