単調な画面が続いて退屈になりがちなフライトシミュレーション部分を盛り上げてくれるのが、プレイ中、ひっきりなしに聞こえてくる敵味方の無線。ただの新人パイロットだった「メビウス1」は、ミッションが進むにつれて味方から頼られ、そして敵からは「リボン付きの戦闘機」として恐れられる存在へ変化していく (機体にメビウスの輪を模したエンブレムが印されているため)。地上の部隊に「今、俺たちの上をメビウス1が飛んだぞっ!!」なんて言われて燃えないわけがない。
チュートリアルがあるため操作は簡単に覚えられる。飛行画面は非常に美しく、ミッション終了後のリプレイを眺めていてもまったく飽きない。戦績表示画面では敵味方の軌跡が矢印で再現され、自分の飛行を客観的に分析することができる(それに、見ていてとても楽しい)。
ミッションの合間には、占領下の街で戦災孤児となった少年と、敵国のエースパイロットである「黄色の13 (イエロー・サーティーン)」とのふれ合いを静かなタッチで描いたストーリーが流れる。プレイヤーのミッションと直接には関わってはこないのだが、リアルで、それでいて非現実的な「戦争」という状況を十分に演出してくれる。サウンドトラックのCDまで買っちゃったよ(←ハマりすぎ)。