Beyond Bullet Points プレゼンメソッド (2)

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Beyond Bullet Pointsプレゼンメソッドの解説記事、第2回目です。前回の記事ではプレゼンの骨格となる「ストーリー」の組み立て方について説明しました。プレゼンの内容をストーリーとして整理することで、聞き手の心を動かすプレゼンができるのです。

今回は「台本」と「絵コンテ」の作り方について説明します。

●しゃべる内容を台本にする

たくさんの情報をスライドに詰め込んでしまうと、画面を読み上げるだけのプレゼンになりがちです。プレゼンの内容(ストーリー)は発表者の言葉で語るものです。BBPメソッドでは、しゃべる内容をスライドに書き込むのではなく、あらかじめ台本として準備します。

●何を見せながら何をしゃべるか

台本を作るには、WordのアウトラインモードやPowerPointのノート画面などを使います。ストーリーの内容を見出しにして、何を見せながら何をしゃべるのかを考えながら、台本を書いていきます。

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プレゼンの目的を考えながら、情報を詰め込みすぎないように気をつけましょう。しゃべる内容に合わせて、必要があればスライドのタイトルも変更します。

●自分の言葉で生き生きと語ろう

台本を作るポイントは、書き言葉ではなく自分自身の話し言葉で書くことです。難しい言い回しはなるべく避け、聞き手が理解できるような言葉を選びます。

(書き言葉の例)「本日のプレゼンの内容」
コミュニケーションや人間関係の問題は目に見えません。こうした問題を可視化する2つの図解ツールをご紹介いたします。これらは問題点や課題を図式化することで我々の理解を助けてくれます。これらのツールは、利用者が自己理解を深めることにより人間関係等の問題解決を補助するものです。

(話し言葉の例)「問題を見える化するツールを2つ紹介します」
コミュニケーションや人間関係の問題、これは目に見えないものです。こうした目に見えない問題を「見える化」するツールを、今日は2つご紹介します。こうしたツールを使って、問題点をわかりやすく図に整理したり、自分自身への理解を深めていけば、問題を解決する大きな助けになります。

(話し言葉の例)「問題を見える化するツールを2つ紹介します」
コミュニケーション……人間関係……難しいですね。何が難しいっていうと……「目に見えない」ことが、いちばんやっかいです。目に見えない問題を解決するには、どうしたらいいか?……そう……「見える化」してやればいいんです。今日は、そのための便利なツールを2つ、ご紹介します。こうしたツールを使って、問題点をわかりやすく図に整理したり、自分自身への理解を深めていけば……問題を解決する、大きな助けになります。

台本ができたら声に出して読んでみましょう。ストーリーはわかりやすく伝わってきますか? ストーリーはあなた自身の言葉で語られていますか?

台本の見出しはスライドのタイトルにも使います。スライドのタイトルは、聞き手の理解を助けるだけでなく、発表者が台本を思い出す手がかりにもなります。内容を適切に要約するよう気を配りましょう

●台本ができたら絵コンテを作る

台本ができたら、スライドの絵コンテを描きます。スライドと同じ形の長方形を印刷したものに、スライドのラフスケッチを書き込んでいきます(絵コンテ用紙をダウンロード)。

スライドのタイトルには台本の見出しをそのまま使います。スライドの中身には1つか2つの文字や画像のみを用います。詳細なデータは配布資料にのせ、スライドにはデータから読み取れる「意味」を示しましょう。

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話す内容とスライドの内容はなるべく一致させます。複雑な内容を説明するときには、すべての情報を一度に表示するのではなく、説明にあわせて少しずつ表示します。話す内容に注意を向けて欲しいときには、思い切って白紙のスライドを用いましょう。

●次回はスライド作り

台本を見ながら、納得がいくまで絵コンテを修正しましょう。次回はいよいよ発表用のスライドを作っていきます。シンプルで力強いデザインのコツや、写真の活用方法について説明します。