あなたの仕事は「おもしろい」ですか?

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会社のしくみをあまり知らない人に、自分の仕事をわかりやすく説明するには、なんといえばいいでしょうか。「営業」 「事務職」 「課長」 「SE」などという言葉をあえて使わず、自分の仕事が会社にとってどんな役割を持つのか、説明を考えてみましょう。

例えば「経理」という仕事。会社が商売をすると、さまざまなお金の動きが発生します。商品の仕入れや販売に関わるお金、電気代や交通費、社員の給料、それから税金など。会社の経営状態を把握するには、そういったお金の動きをまとめて管理する必要があります。それが「経理」という仕事です。経理の仕事には、お金の計算や税制などに詳しい人が適任です。

あるホテルマンから、以前こんな話を聞いたことがあります。就職したばかりのころ、彼に与えられた最初の仕事は、客室清掃とベッドメイキングでした。接客に魅力を感じてホテル業界に入った彼にとって、むしろ客の目に触れないように作業する清掃の仕事は、とても苦痛だったそうです。

しかし3ヶ月ほどすると、清掃を手早く終わらせる方法を考えたり、予約状況に応じてベッドメイキングの順番を調整したりする仕事を、「おもしろい」と感じるようになったのです。そうすると、客室清掃の業務が、実はホテル全体の客室管理に深く関わっていることにも気づき、それ以降、とても前向きに仕事ができたといいます。

このように、会社にとって自分の仕事が「なぜ必要か」を考えることや、どんなにつまらないと思える仕事にも「おもしろさ」を見つけ出すことで、仕事の充実感や満足感が大きく高まります。これはモチベーションの維持やストレスの軽減などにも効果的です。

いつも当たり前のようにこなしている日常業務の意味や、自分の仕事の(隠れた)おもしろさについて、あらためて考えてみてはいかがでしょう。

この記事は、私が専属産業医をしている企業内で配信しているメールマガジンの内容を、ウェブ用に書き直したものです。