パソコン作業で視力が落ちた…これって近視?

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健康診断後の全社員面談で「このごろ視力が落ちた」という話をよく聞きます。近視のある人、パソコンを使うようになってから急に視力が落ちてきた人、老眼になってきた人など、視力の悩みは人それぞれ。そこで今回は「視力」をテーマに、主に「近視」と「老眼」についてQ&A形式でお届けします。

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視力が悪いって、どういうことなの?
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視力が悪いというのは、カメラに例えるとピントがあってない状態です。近視、遠視、乱視、老眼、仮性近視など原因はさまざまですが、大きく「屈折異常」と「調節異常」の2種類にわけられます。

屈折異常とは目の前後の長さが長すぎたり短すぎたりして、うまく網膜上にピントが合わなくなっている状態です。近視や遠視がこれにあてはまります。乱視は、目の表面にある角膜がゆがんでいるために生じます。

調節異常とは、ピント合わせがうまくできない状態です。目の中には水晶体というレンズがあり、その周りには毛様体筋という筋肉があります。近くを見るときには毛様体筋は緊張し、遠くを見るときは弛緩して、水晶体の厚みを変えることでピントを調節しています。

年をとると水晶体の弾性がなくなり、近くにピントを合わせにくくなります。これが老眼です。また、近くばかりを見ていると毛様体筋が緊張したまま固くこわばってしまい、遠くにピントを合わせにくくなることがあります。これを仮性近視といいます。

勉強ばかりしてると近視になるって本当?
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パソコンを使った仕事など、いつも近くばかりを見ていると、ピントを合わせる筋肉(毛様体筋)が緊張したまま固くこわばってしまうことがあります。すると、近くにピントが合いやすく遠くが見えづらいという、近視と同じような状態になります。

この状態を仮性近視(調節緊張)といいます。勉強やパソコン作業によって視力が低下するというのは、この状態です。筋肉の緊張をほぐす目薬をさしたり、遠くを見て毛様体筋を休ませるようにすると、また遠くが見えるようになります。

これに対して本来の意味での近視とは、目の前後の長さが長いために、近くを見るときにピントを合わないという屈折異常です。身体とともに目も大きくなるため、20歳後半までは視力が変化することもあります。しかし、眼球の形などは生まれつきのもので、勉強のしすぎとは関係がありません。

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近視の人は老眼にならないの?

目の内部には水晶体というレンズがあります。毛様体筋という筋肉の働きで水晶体の厚みが変わり、ピント調節を行っています。年をとると水晶体の弾性が低下して、近くにピントが合わせづらくなります。これが老眼です。

ピント調節力は40歳頃から低下しはじめ、60歳頃にはほとんど無くなってしまいます。もともと近視のある人は、調節力の低下を自覚するのが数年遅くなります。個人差はありますが、老眼は誰にでも起こります。

老眼になると近くを見るときにピントがあわなくなり、メガネ(老眼鏡)をかける必要が出てきます。40~70cmの距離を見るパソコン用の老眼鏡と、30~40cmの距離を見る書類用の老眼鏡を使い分けると、目の疲れが少なくなります。

この記事は、私が専属産業医をしている企業内で配信しているメールマガジンの内容を、ウェブ用に書き直したものです。