カゼとインフルエンザの見分け方は?

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カゼとインフルエンザの見分け方は? 流行の予想がはずれると予防接種の効き目はない? などインフルエンザに関する素朴な疑問にお答えします。

前回の記事ではインフルエンザの対処法について、以下のガイドラインをお示ししました。最も大切なことは周囲にうつさないことです。

◎ 突然38~40度の高熱が出たら、出社せず病院へ行く
◎ その時、最も感染性が高い
◎ インフルエンザだと診断されたら、そのまま家に帰る
◎ 解熱するまで出社しない
◎ 予防接種は12月上旬に受けておくとよい(3500円前後)

インフルエンザ質問箱

その後、社員の方からいくつかご質問をいただきましたので、お答えします。

Q1: 流行の予想がはずれると予防接種の効果は無いの?
A1: 大丈夫。予防接種は現在流行しているすべてのタイプに効きます

現在流行しているインフルエンザは、A香港型、Aソ連型、B型の3つです。年によって流行の時期やタイプが少しずつ違いますが、予防接種は3種類すべてに効くように作られています。しかし、鳥インフルエンザのような全くの新型のウィルスには効果がありません。

Q2: カゼとインフルエンザの見分け方は?
A2: インフルエンザの特徴は突然の高熱、筋肉痛や関節痛などの全身症状

カゼの場合、発熱は37~38度の微熱程度で、鼻水やのどのイガイガなど症状も局所的です。インフルエンザは、突然38度~40度の高熱が出ることや、関節痛・筋肉痛・倦怠感など全身の症状が強いことが特徴的です。

友人にインフルエンザをうつされた話

学生のころ、化学の実習試験に無理して出てきた友人に、インフルエンザをうつされたことがあります。1月の寒い日、出席番号が隣で、仲のよかった友人が、赤い顔をして登校してきました。熱もあるらしく、隣の席でゴホゴホとかなりつらそうです。化学実習は夕方だったので、ほぼ一日中いっしょだったことになります。

それから3日後、突然39度の高熱が出て、ひじや背中が痛みはじめました。かかりつけの内科の先生に診てもらったところ、「インフルエンザだね。4日ほど前に近くで調子悪そうにしていた人はいなかった?」と聞かれました。「いた! いました!!」と告発したところで、「やっばりね」と言われただけだったのですが、結局それから1週間も寝込んでしまいました。

まあ、学生だったので、1週間寝込もうが、周囲にうつそうが、自分たち以外の誰にも迷惑をかけるわけでもなかったのですが、これが会社だといろいろ大変なことになりそうです。これからの季節、うがい、手洗い、加湿、保温など、カゼ予防にはぜひ注意してください。

この記事は、私が専属産業医をしている企業内で配信しているメールマガジンの内容を、ウェブ用に書き直したものです。